VOCALOID5は今までとはコンセプトが違う。ボカロ5をレビュー

VOCALOID5は今までとはコンセプトが違う。ボカロ5をレビュー

VOCALOID5 発売

動画サイトの普及もあり数年前に一時代を築き上げたボーカロイド。

〇〇Pと呼ばれるボカロ使いたちが一気にメジャーシーンへ駆け上がるなんて事も。

そんなブームもひと段落の状態。今やオワコンと言われてしまう事もしばしば。。。。

そもそもDTMやっている人なんて少ないと思われるので、ボカロを使うユーザーも少ないと思われるからあまり話題にもならないと思いますが、この度「ボーカロイド5」が発売されました。

どんなもんかなー、という好奇心があり、気がついたらポチってしまっていました。

早速試してみたので、レビューをしてみたいと思います。

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今までとはコンセプトが違う

今まで私はボーカロイド3から始まり、ボーカロイド4、ボーカロイド5と使ってきました。

使用しているDAWはCubaseなので、ボーカロイドライブラリと同時に「VOCALOID Editor for Cubase NEO」「VOCALOID4 Editor for Cubaseを使用。

通称「ボカキュー」とか言われているものですね。

Cubase使いにとってこれはかなり便利なもので、本来ボカロの編集は別のソフトで行って連携させるという非常にやりにくい方法。。。それをCubaseと完全同期でCubase側の操作でエディットができてしまうというすぐれもの。

つまり、今までは音源ライブラリーと編集するソフト、が別物という形でした。

それが、今回のボカロ5では一つにまとまっています。

どちらかというと音源ライブラリーよりも、編集部分がメインのアップデートと言ってよいと思います。

今までは編集が別々だったけど、一つにまとまりましたよ、しかも簡単に編集できますよ。あとエフェクト関係もついてますよー。というのが今回のコンセプト。

しかもオーディオ自体も扱えるようなので、簡単に言ってしまうとコンパクトなDAWと言っていいと思います。

ただ、それが今回の目玉であり、今までボカキューを使い続けてきたものからすると、微妙というところでもあります。。。一応ボカキューの4.5もついてますがね。

別ソフト的な扱いのインターフェイス

私の今までの使用方法といえば、トラックにVSTで音源ライブラリを立ち上げて、メロディーを打ち込んだMIDIファイルをボーカロイドトラックに変換して、ボカキューで編集するというやりかた。

しかし今回は音源と編集機能が同じになっているので、VSTトラック立ち上げるとボーカロイド5用のソフトが立ちあがり、そこにトラックと編集画面が出てくるというインターフェイス。

もう一つのDAWが立ち上がっているというような感じ。

見た目はCubaseのインターフェイスにそっくり。YMAHAだから合わせているのだと思いますが。

VOCALOID5 編集画面

上部にトラック、下部にピアノロールの編集画面。

編集画面に関してはCubase使いやボカキュー使いならば違和感はないと思います。

トラックはVOCALOIDトラックとオーディオトラックが32 ( VOCALOIDトラック, オーディオトラックを合わせて)扱えるようになっています。

VOCALOID5内でエフェクトも使えるので、ミキサー画面も用意されています。

オーディオミキサー画面

より簡単になった編集

いわゆる調教と言われるボカロの編集ですが、今までは色々なパラメーターを編集して、神調教というものに近づけるように世のPたちはやっていたと思いますが、今回はそれらが簡単操作でできてしまいまいます。

基本的には編集したい音を選択して、用意されているプリセットの中から内容選んで、微調整。

これだけですw

調整できるのは、発音する頭の部分とお尻の部分。

つまりしゃくりあげて歌ってビブラートという部分があるとすると、今ままではベンド使ったり、ポルタメント調整したり、一回音程を落としたノートをわざと入れたりと、色々方法はありましたが、今回はしゃくりあげのテンプレを好きなパターンから選択して、強さを調整して終了です。

ビブラートも同じ、好きなパターンを選択、強さを調整、以上w

あと、まだ使いこなせてないですが、抑揚も目で見ながら調整可能のようです。

エディット方法

また、今回は全体的に歌い方のテンプレが用意されているので、それを反映するだけでもかなり歌ってくれます。自分が好みのものとか曲にあるものがあればという前提ではありますけど。

歌い方も、声の質、エフェクトまで選択するだけで反映という簡単な仕様になっています。

スタイル選択

追加されたライブラリーは4種類

ライブラリー

なんだろ、Kenは「EXILE」系のボーカル、Kaoriは少しハスキーなMISIAって感じですかね。

ちなみにVOCALOID3からのライブラリはそのまま使えます。

ギャラ子、Fukase、初音ミクV4など問題なく使えました。

ライブラリも今後追加されるようですが、初音ミクほど爆発的な人気があるものが出てくるとは思えないですけどね。

あとはタレント性のあるものがまた追加されるとよいなーと。

個人的にはPerfumeとかボカロにしてもらいたいですね。3人ボイスあったら間違いなく買いますけどね。

いくつか不満点も

私のように以前から使用している人はその変わった操作に不満がでる部分もあります。

①Cubase側で全てが完結できない

ボカキューとは違う部分で全てがCubase上のインターフェイスや機能で完結できないという点。

ボカキューもエディター部分のみ別ソフトでしたが、ぼぼCubase側の操作や編集で完結できました。しかし今回はVOCALOID5側で操作を行わなければなりません。

一番わずわらしいく思ったのが、例えば歌詞を入れて聞き直したい時、聞き直したい部分まで戻して再生するわけですが、これがVOCALOID5側を戻してもCubaseは反応してくれません。。なのでCubase側で戻してから再生というめんどいやり方に。。。

これは完全にシンクしてどちらからでも戻して再生ができるようにバージョアップしてほしい。

おかげで編集画面はCubaseとボカロを半分ずつという感じで作業してます。

作業画面

iMac27インチでもちょっと狭いかなという感じなので、モニター小さいとやりにくかも。

デュアルの方がよいかもしれないです。

②反映されるのに時間がかかる

何か編集してパラメーターをいじるとします。

おそらくトラックの長さにも比例すると思いますが、それが反映されるまでにえらい時間がかかります。

反映中はトラック自体にしたから色がついていくのでロード中みたいな感じでわかりますが、これが時間がかなりかかる。。トラックを分割して編集した方が早いかもしれないです。

特に全体的にスタイル変えたりすると結構待たされます。

私のiMacのCPUとメモリでもそれなりにかかるので非力なマシンだときついのかも。

③打ち込みに関してはCubase側でMIDI作成した方がよいかも

VOCALOID側の打ち込み自体は微妙なので、私は面倒ですが、最初にメロをCubaseで打ち込んでMIDIでエクスポートしてからVOCALOID側にインポートしています。

MIDIもオーディオも、今までのボカロファイル(ボカロ3以降)も読み込み可能です。

まとめ

  • これから始めるという人はそういうものだということで簡単編集はかなりよいと思う
  • ボカキュー使用者は多少戸惑うかも
  • DAWとの連携はいまいち。今後のバージョンアップ期待

まだまだ私もわからないことが多いので、色々試していきたいと思います。

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